Learn Swift / 第21章 Currency Converter 2
このコーナーでは、Swift による、Mac OS X アプリケーションの作成方法を、説明しています。
MVC
Mac OS X プログラミングでは、MVC (model-view-controller、モデルビューコントローラー) という、デザインパターン (design pattern、設計様式) を採用しています。MVC での、それぞれのオブジェクト (クラスのインスタンス) の役割は、次のとおりになります。
- モデル
- モデルは、そのアプリケーションで扱う、データそのものです。アプリケーションにモデルオブジェクトは、通常一つ存在します。
- ビュー
- ビューは、見た目です。例えばボタン、テキストフィールド、ウィンドウなどがビューです。アプリケーションにビューオブジェクトは、多数存在します。
- コントローラ
- コントローラは、ビューとモデルをつなぐオブジェクトです。Mac OS X プログラミングにおいて、コーディングと言われるもののほとんどは、ここに記述することになります。アプリケーションにコントローラーオブジェクトは、一つもしくは複数、存在します。
- 複合モデル
- MVC というデザインパターンが、すべての場合で有効とは限りません。時には、ビューとモデルを一つのオブジェクトにまとめたり、コントローラーとモデルを一つのオブジェクトにまとめた方が、良い場合もあります。
各オブジェクトの数は、私の創作です。
モデルクラスの作成
ストリーボードを使ったプロジェクトでは、ビューはストリーボードに、ブラフィックソフト感覚で配置していきます。コントローラーは、デフォルトで作成される、ViewController.swift を使います。ここでは、残るモデルクラスのファイルを作成します。ナビゲータエリアで上から2番目の「Currency Converter」フォルダを選択してください。
そして、「File」→「New」→「File...」を選んでください。
次に現れるパネルで、「Swift File」を選んで、「Next」をクリックしてください。
次に現れるシートで、「Save As:」に「Converter」と記入して、「Create」をクリックしてください。
ナビゲーションエリアで、作成された Converter.swift を、図の位置までドラッグします。このドラッグにプログラミング的意味はありません。見た目の整理をしているだけです。Converter.swift の位置を変えなくても、プログラムに問題が起こることはありません。
ナビゲータエリアの、Converter.swift を選択すると、エディタエリアに、Conveter.swift のコードが表示されます。この Converter.swift が、Currencty Converter の、モデルクラスになります。
では、Converter.swift に、次のリストのようにコードを追加してください。太字の部分が追加するコードです。なおConverter.swift の冒頭に書かれているダブルスラッシュ「//」で始まる部分は、コメントと呼ばれるものです。コメントは、ソースコードの中にメモを残す機能です。コメントは、ダブルスラッシュで始めます。コメントには、好きなメモを残せます。コメントに何を書いても、プログラムには、全く影響しません。次のリストでは、コメント部分は省略しています。
import Foundation class Converter { var rate:Float = 0.0 var sourceCurrencyAmount:Float = 0.0 func converterCurrency() ->Float { return self.sourceCurrencyAmount * self.rate } }
お疲れ様でした。
次章では、ビュー (見た目) を作成します。
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