C言語
林晴比古のC言語シリーズ
新C言語入門スーパービギナー編 209ページ 1680円 ISBN:4797325631
新C言語入門ビギナー編 321ページ 1995円 ISBN:4797325615
新C言語入門シニア編 500ページ 2835円 ISBN:4797325623
 ある日、フラリと立ち寄った図書館で見つけた本が、まだ16ビットPC対応だった頃のこの林晴比古先生のスーパービギナー編でした。
スーパービギナー というネーミングにすっかり目を奪われてしまった私は、
プログラミングのことはまったくの無知識のまま、この本を借りて勉強をはじめることにしました。そういう意味で私にとっては、まさしく 出会いの本だったと思います。実際上の位置づけとしては、はじめから本格的にプログラミングの勉強をするつもりであれば ビギナー編 からはじめることをおすすめします。
スーパービギナー編は著者自身が紹介しているように、「プログラミングに興味はあるが、どうしても気後れしてしまう方」や「実際に本人はコーディングする必要はないが、仕事の都合で C の概略の知識が必要な方」を対象にしていると思います。ビギナー編からはじめてどうしても難しいようならスーパービギナー編を副読本として買うというのが良いのではないでしょうか。
シニア編 も良い本です。こちらも著者自身が紹介しているように C言語のほぼすべてを網羅しており、リファレンス(言語仕様の一覧)としても 十分に使 える本だと思います。ただし、このサイトを見ておられる方の最終目標は Objective-C という言語を使って Mac OS X 用のアプリケーションを作ることだと思います。 そういう意味では ビギナー編で C言語 の勉強を一旦終えて、Objective-C の勉強をはじめるのも一つの選択肢だと思います。 当然、Objective-C の勉強中に C について調べる必要が出てくる機会は多いと 思います。そういう時にはこのシニア編がリファレンスとして役に立つことでしょう。また、プログラミングの学習に近道はないとのことですので、もし時間があれば、シニア編 も勉強してから Objective-C の勉強をはじめるというのも良いことだと思います。
Objective-C言語
Objective-C Mac OS X プログラミング
荻原剛志・著 496ページ 4410円 ISBN:4797333340
おすすめ度 ★★★★★ 5つ星!
Cの勉強は、通常 コンソールかログウィンドウ上でされたことだろうと思います。この本は、その続きのように、Xcode や Interface Builder などの ツールを使うことなく、コンソール上でアプリケーションを構築していきます。
ようするにホームページを作るときに HTMLビルダーなどのツールを使わず
HTML、CSS、JavaScript などを手書きで作成するのと同じようなことです。高度でありながらも非常に分かりやすく、また頭の整理にもなり、Objective-C と Cocoaアプリケーションへの理解も深まるのではないだろうかと思います。ただし、この本では途中まで ウィンドウやアイコンなどを持つ GUIアプリケーションは 登場してきません。C言語のときからずっとコマンドラインでのプログラミングの勉強を続けてきた方には、
「いつになったら、ウィンドウがあって、マウスでボタンをクリックするアプリケーションが作れるのだろう」と我慢の限界にあるかもしれません。そういう 場合には次に紹介する Happy Macintosh Developing Time を先に読まれても良いかもしれません。
Cocoaフレームワーク
Happy Macintosh Developing Time Second Edition
木下 誠・著 565ページ 3780円 ISBN:4861001242
Apple がフルサポートする Cocoa API を徹底解説
通常、あるOSのアプリケーションを作る場合、そのOSが用意しているAPI (Application Programming Interface) というものを利用して作ります。例えばウィンドウを表示する場合は、APIで用意されているウィンドウ表示用のコードをプログラムの中から呼び出します。
そしてそのウィンドウのタテヨコの大きさやタイトル名は、やはりAPIで用意されている構造体と呼ばれるデータ型や、オブジェクトと呼ばれるモノの中に記憶されます。このAPIの大きなまとまりのことをフレームワークと呼び、現在アップル社がもっとも力を入れているフレームワークが Cocoa です。
これらのフレームワークやAPIは、通常ある言語に依存して記述・コード化されています。Cocoaフレームワークの場合はObjective-C言語で記述されており、Objective-C言語はC言語の上に成り立っています。
このHappy Macintosh Developing Timeでは、Cocoaフレームワークの主要なAPIの解説がなされていて、2006年5月に発売された続編のThird Edition と合わせると、日本語で書かれたCocoa APIの解説書の中で最も体系的、網羅的に充実している本だと思います。
 なお、このSecond Editionの前に発売されていたFirst Editionは、Mac OS X 10.2.x JaguarまででサポートされていたAPIの解説であり、Mac OS X 10.3 Panther のときに少なからずAPIコード名に変更が加えられていますので、このSecond Editionから勉強されることをおすすめします。